昨夜、「ツリナ」の会があった。
「つるな」と言っても、一般の人には全く通じないだろう。
しかし、点字を知っている人には理解出来る名称だ。
要するにNHKのことである。
もう5・6年も前のことになるが、NHKの第2放送で、「盲人の時間」と言う番組がはじまった。
その頃その番組に多く関わっていた人たちの会である。
もう亡くなった人も多く、現在の会員は5・6人にすぎない。
それでも年に数回集まって、近況を話しあったりして、楽しんでいるのである。<>br 会場は、ほてる・グランドヒル市ヶ谷と決まっている。
テーブルには、常に、赤ワインとステーキをメインにした料理がならぶ。<>br われわれが飲むのは名もないワインだ。<>br しかし、名のあるワインを飲む時には、一定の作法があって、それに従わなければならないそうだ。
その時の褒め言葉が面白い。
「ふくいくたる芳香」とか、「雨上がりの木の個のような香り」とか、「ビロードのようななめらかな舌触り」とか、私にはどうもそんな褒め言葉は出てきそうもないが、その変わり、南米産のワインでも、山形県のワインでもかまわない。
そんな気楽な飲み方が、私にとっては望ましい飲み方だと思っている。
それが「ツリナノ会」の飲み方でもあるのだ。
9月14日(水)

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