昨年10月に大津市で公立中学校の2年生の男子生徒が飛び降り自殺した事件が今頃問題になっている。
自殺直後学校が実施したアンケートに複数の生徒が「自殺の練習をさせられていた」と回答していたのに、市教育委員会はそれを公表せず、しかも3週間で調査をうち切っていたことが明らかになったからだ。
市教委はなぜ事実を公表せず、調査をうち切ったのであろうか。
監督不行き届きの責任が自らに及ぶことを恐れたのであろうか。
おそらくそうだろう。よくみられる現象だ。

一つの事件には必ず原因がある。もちろんその原因は徹底的に解明しなければならない。
解明しようと思ってもそうはいかない場合もある。だが、それらの結果はそのまま報告すればよいことである。
それを、ある関係者は責任が自分に及ぶことをおそれて、事件をうやむやにしたがる傾向がつよい。
大津の教委などもまさに顕著なその一例だ。
このような悪弊を排して真実を明らかにすることこそ今我が国の社会に求められるところではないだろうか。

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