コーヒータイム通信第82号


今年は天候が不順な年です。その為か心がけの問題なのか、前者の原因と思いたいですが、18年続けてきた「ガレージセール」で初めて開催・順延日ともに中止という結果になってしまいました。皆様には大変ご迷惑をおかけし誠に申し訳ありませんでした。出店者、並びに楽しみにしていらっしゃったお客様などから、再開催の声を数多く頂き、11月3日に臨時開催することが決まりましたのでよろしくお願い致します。

「レモンの木」の施設長阿佐博が、第1回目の「本間一夫文化賞」を受賞しました。詳しくは後ページをご覧下さい。

4月から開所した「オリーブ」も半年を過ぎ、順調に利用者も増えてきました。また、事業の方も順調に進んでおります。もちろん問題点もありますが、解消しつつ経過しております。今後ともよろしくお願い致します。また、レモンの木、コーヒータイムに続き「オリーブ」のホームペ−ジも開設予定ですのでご期待下さい。



☆もくじ☆




第1回本間一夫文化賞受賞!


点字普及の功績が認められ、「第1回 本間一夫文化賞」をレモンの木施設長・阿佐博が受賞しました。


以下2004年10月7日読売新聞2面「顔」掲載記事。文 社会部松本英一郎記者。

顔 点字普及に尽くし、第1回本間一夫文化賞に決まった阿佐博さん 82

東京・高田馬場にある「日本点字図書館」。戦前の1940年、点字の本を日本で初めて集め、この施設を設立したのが、昨年、87歳で亡くなった本間一夫氏だった。

その本間氏とは、図書館の利用が1番か2番目だったというほどの長い付き合い。「彼の功績に負けないよう、もっと点字を広めていきたい」と表情は真剣だ。

けがのため4歳で失明し、8歳から点字を学び始めた。地元・徳島の盲学校に在学していた12歳の時、音楽の点字教科書で、意味のわからない記号に触れ、点字の音符を知った。

「どうしても読みたい」という気持ちを抑えきれず、母親の歌声を聞きながら、記号がどの音符に当たるかを数か月かけて解読。この経験が、「点字は世界を広げてくれる」と思うきっかけになった。

東京盲学校で教諭をしていた66年、点字の使い方を定める「日本点字表記法」を検討する日本点字委員会の委員に就いた。以来、出版社ごとに違った表記を統一し、パソコン用語の点字化などルール作りに携わってきた。

入門書の執筆やカルチャーセンターでの講義など点字の普及にも尽力。こうした活動が評価されての受賞だ。

盲学校の教え子の評は「穏やかな性格だが、何事にも熱心に取り組む人」。その言葉通り、「これからは点字を理解し、点訳してくれる人を増やしたい」と意欲を燃やしている。


同新聞38面

「本間一夫文化賞」に阿佐氏

社会福祉法人・日本点字図書館(田中徹二理事)は6日、視覚障害者の文化向上に功績のあった人や団体に贈る「本間一夫文化賞」の第一回受賞者に、元日本点字委員会会長阿佐博さん(82)(東京都板橋区)が決まったと発表した。阿佐さんは同委員会の委員や会長として、点字表記の統一化に携わったことなどが評価された。

この賞は、読売光と愛の事業団などの協賛で、昨年亡くなった日本点字図書館の創立者、本間一夫氏を記念して創設された。



◇◆◇利用者さんに聞きました◇◆◇


☆9月1日レモン・オリーブ合同で「池袋防災館」に行ってきました。その時の感想を、レモンの木利用者渋谷君に聞きました。


「地    震」

9月1日に池袋にある防災センターで地震体験をしてきました。震度7の地震を体験してすごく驚きました。でも、いろいろ体験できてよかったと思いました。しかし、10月6日午後11時40分頃、地震がありました。埼玉県は震度5弱でした。身体に薬を塗っているときでした。急にぐらっときてお母さんが「地震!隠れて」って言ったので机の下に隠れました。お母さんがあわてて窓を開けようとしたらシャッターが硬くてあけにくく大変だって言っていました。僕がひとりだったら窓を開けて出口を作るのが心配になりました。その後話し合って玄関のドアを開けて、つっかえ棒を挟む事にしました。でもまだ不安なので、いろいろ考えようと思います。

渋谷一貴

☆レモンの木利用者高細さんには、日々の生活で感じることを紹介してもらいました。


暑い暑いと言っていた夏も終わり連日37℃との戦いはうそのようなやわらかい陽ざしの秋日がゆっくりと過ぎています。宮戸に引っ越しして来てから丁度2年になりました。レモンの木に行く時も他の用事で出かける時も朝霞台まで約2キロの道のりを歩いて常に思う事は歩道の障害物です。

人と自転車がすれちがうのがやっとの道中に生ゴミを入れるネットが広がり、視覚障害者ばかりでなく老人の方にも十分あぶなくいつも手で持ち上げて通らなければならず、こわいものがあります。又駅には自転車、バイクが所狭しと置いてあり大幅にはみ出して置いてある自転車はこまりますね。心の中でつぶやきながら歩いています。一人一人が心掛けてやさしい道路づくりが出来るといいなと日々思っております。

高細


程ちゃん劇場☆レモンの木人気の電話とは?


近年様々な機能付きの携帯電話が販売されています。カメラ・動画・ゲーム・着うたなど、もはや電話とは思えないほどですね。その様々な機能の中に音声でメニューやメール、iモードを読み取ってくれる携帯電話も出て来るようになり、レモンの木職員や利用者の何人かがそれを使っています。その携帯電話の感想を聞いてみると、「何といっても携帯電話でメールを読んで作成できるのが嬉しい」「、「iモードで着信メロディや動画をダウンロードできる」などという満足点が多い反面、「漢字を変換する時に読んでくれない」という不満点もあるみたいです。これからも更に便利な音声機能の付いた携帯電話が発売されるのを期待したいものですね。



オリーブ☆フラワーアレンジメント教室


今年の4月に開所したデイケア施設オリーブ(主に高齢視覚障害者対象)では月に1度フラワーアレンジメント教室を開催しています。今月のアレンジは、白のトルコキキョウを中心にピンクのバラとキキョウで囲み、周りにセンニチコウ、アイビー、などをあしらいました。花器には12p白いココットを使いとても可愛いらしくできました。

 
<利用者の感想>
フラワーアレンジメントをするのは初めて。「見えなくてもできるのかな?」と皆で話していましたが、やってみたら感動ものでした。先生が1つ1つわかりやすく説明してくれるので、職員さんに時々花の種類を見てもらうだけで、後は1人でも大丈夫でした。初挑戦とは思えないほどおしゃれな作品ができました。家に帰り玄関に飾っておいたら、家族やご近所さんにも大評判で嬉しくなりました。何でもやってみないとわからないものですね!!

*オリーブでは利用者、ボランティアの方も募集しています。お気軽にお問合せ下さい!



治療師ユキの不健康さんいらしゃ〜い!


季節が変わり寒くなってきましたね。寒さによって関節の痛みや肩のこわばりを感じることはありませんか?季節の変わり目で、身体のだるさを感じることはありませんか?そんなときはレモンの木治療室へどうぞ!レモンの木治療室は「さっぱり・すっきり・リフレーシュ」をモットーに治療させていただいています!是非おこし下さい!お待ちしております!!

営業時間
月〜金 9時から19時
土  10時から19時(日・祝日・祭日休み)
※要予約
予約受付 
17時まで
料金 
4000円(初診のみ4500円)

〒351-0011 朝霞市本町2-4-26 サジェス21 3階

TEL
048-466-0778


ガレージセールお詫び 臨時開催のお知らせ


9月に予定しておりましたガレージセールは、残念ながら2週続けての雨天中止となりました。18年間のガレージセールの中でも初めての事態であり、コーヒータイムと致しましても、大変遺憾に存じます。また、その後の対応につきましても会場等の予約に手間取り、皆様からのお問い合わせに対し速やかに対応できなかったことを、心よりお詫び申し上げます。

秋のガレージセール開催を望む声を多く頂いたことにより、異例ではありますが下記の日程で開催致します。皆様のお越し心待ちにしております。


臨時開催決定!!

第36回 ガレージセールinあさか


日時
2004年11月3日(水)文化の日
     10:00〜15:00
雨天中止!
場所 
朝霞市役所駐車場


連載 盲ろう者のこと2 盲ろう者の全国大会


8月27日から29日までの三日間、茨城県大洗町で今年度の全国盲ろう者大会(正式名称は「盲ろう者と地域住民との体験交流会」という。)が開かれました。全国から約330名の人が集まりました。このうち約3分の1が盲ろう者、残る3分の2が通訳・介助者と呼ばれるボランティアの人たちです。一人の盲ろう者に対して常時二人の通訳・介助者が付き、移動の手引きをしながら周囲の様子を説明したり、会議の通訳をしたりします。手話を使う盲ろう者には手話のできる人が通訳・介助をします。点字を使う盲ろう者には点字のできる通訳・介助者がつきます。そのほか手のひらに字を書いて伝える方法や、耳のそばで大きな声で伝える方法や、紙に大きな字を書いて伝える方法など、盲ろう者が話を聞いたり伝えたりする方法(コミュニケーション手段と呼んでいます。)は実に様々です。そして、これらのボランティアの人たちの多くが、全盲の人や全ろうの人であるというのも、盲ろう者の大会の大きな特徴です。全く聞こえないろうの人や、全く見えない盲の人たちが、ここではボランティアとして働いているのです。

会議の様子を紹介しましょう。会場の舞台の横には大きなスクリーンが設置されています。演壇の横には手話通訳者が立ちます。あいさつに立った人が「こんにちは」と言います。手話通訳者がそれを手話で会場に伝えます。スクリーンには大きく「こんにちは」と文字が出ます。その手話やスクリーンの文字を見て、会場にいるろうの人たちが、盲ろう者に手話で伝えます。盲ろう者は見えませんから、その手話を手で触りながら理解します。(これを触手話といいます。)一方、点字の人には、ブリスタという点字タイプライターを打ったり、盲ろう者の指の上に直接点字を打ったりします。(これを指点字といいます。)紙に大きな字で「こんにちは」と書いてすぐにとなりの盲ろう者に渡す人もいます。手のひらに「こんにちは」と指で書いて伝える人もいます。会場全体に「こんにちは」「こんにちは」「こんにちは」と、まるでコダマのようにあちこちで声が上がります。これは耳のそばで音声で通訳する人たちの声です。こうして、「こんにちは」というあいさつがようやく会場全体に伝わるのです。当然、話す人は、会場全体に伝わったかどうか確かめながら、ゆっくり話すことになります。「ゆっくり、のんびり」これは盲ろう者の世界ではたいへん大事なことになっています。

 
デイケア施設「オリーブ」施設長 塩谷 治


共に働く社会を目指して


厚生・労働省には、「障害者の就労支援に関する有識者懇話会」と言う集まりがあるそうだ。メンバーには、行政関係の人を始め、企業関係、福祉関係、マスコミ関係の人々の他に、障害者団体からの代表も加わっているとのことである。その懇話会が去る八月に、「共に働き、共に生きる社会作りを目指して」と言う宣言を発表した。同省がこのような宣言を出すのは初めてのことである。 

宣言は、三つの柱を立てている。(1)関係者の就労支援の意識を高めること、(2)働く場や、仕事を作ること、(3)働くための工夫をし、支えていくこと、というものである。そのためには、人々の意識革命、創意工夫、支援体制などが必要だと説き、文章としては実に良く出来たものである。

私たちの(コーヒータイム)も、「障害者も地域で共に」と言うことを目標にしているが、これはもう二十年も前に立ち上げた組織である。厚生・労働省が今ごろ、このような宣言を出すと言うのは、遅きに失した感はあるが、それでも一歩前進と言うことは出来るだろう。

ただ、宣言を出すことは容易だが、問題はその実現である。現実にどのような実践が行なわれるか注意して見守っていきたいと考えている。

デイケア施設「レモンの木」施設長 阿佐 博


〜今後の予定〜

10月27日 
就労と職場 研修セミナー第1回:障害者の社会性
問合せ 
埼玉障害者自立生活協会事務所 
TEL&FAX
048-738-3535
10月28日 
基礎セミナー第2回:教育・親がどう暮らしていくかの延長にある高校問題
問合せ 
埼玉障害者自立生活協会事務所 
TEL&FAX
048-738-3535
11月 3日 
ガレージセールinあさか 10:00〜15:00 
会場 
あさか市役所駐車場
11月8・10・12・15・17日 
第2回視覚障害者ガイドヘルパー養成研修会
11月17日 
埼玉障害者自立生活協会 街と人セミナー
問合せ 
埼玉障害者自立生活協会事務所 
TEL&FAX
048-738-3535
11月21日 
障害者の人権を考える勉強会 山本譲二氏獄窓記を語る
『塀の中の掃き溜めと呼ばれるところに居る障害者達』
13:30〜16:00 参加費1.000円 保育あり(要申込み)
朝霞市産業文化センター 2階研修室
共に学び・共に育つ 朝霞手をつなぐ育成会主催
申込み・問合せ 
共に学び・共に育つ 朝霞手をつなぐ育成会主催
電話 
090-9365-2503又は048-466-7737


〜編集後記〜

今号は施設長の朗報をお届け致しましたが、おめでたい話題はいいものですね。おめでたいといえば、先日私の友人が無事男の子を出産しました!そこでお祝いを探しに友人と新都心に出かけたのですが、コクーンにびっくりですよ!いつの間にあんなのできたんですか!?すっかり新都心らしくなりましたね〜。インテリア雑貨とかかわいいのが沢山あって目移りしちゃいました。一度足を運んでみてくださいっ☆(ひさみ)



≪編集人≫
特定非営利活動法人 障害者も地域で共に・コーヒータイム
代表者 
坂本 さとし
事務局 
〒351-0011 朝霞市本町2‐1‐7‐406
TEL 
048−467−7749 
FAX 
048−466−3687


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