コーヒータイム通信第77号

 

皆様こんにちは。今号では重要なお知らせが2点あります。1つは、「コーヒータイム」が、NPO(非営利活動団体)法人になったことです。今後は、障害者も共に学び・共に働き・共に暮らす、を目指す「ノーマライゼイションの社会」の実現のため、さらに発展を考えて活動して行きたいと思います。皆様の今まで以上のご支援とご協力をお願いします。

もう一つは、「第34回『ガレージセールinあさか』」の日程です。これもNPO法人コーヒータイムが目指している「障害者も地域で共に」の資金作りに大切なイベントです。皆様のご協力があればこそ、実現出来るものです。ご協力をお願いいたします。

(両方とも詳しくは、後頁をご覧下さい)


〜〜今後の主な予定〜〜


出店者募集のお知らせ

第34回「ガレージセールinあさか」の開催日は下記の通りとなりました。出店を希望される方は、下記をご覧の上、お早目にお申込みください。

日時 平成15年9月28日(日)午前10時〜午後3時
(雨天の場合は、10月5日(日)同時刻)
場所 朝霞市中央公園陸上競技場前石畳

〜お申込みについて〜

以下の方は固くお断りいたします。

@ プロ出店(営業目的)
A 飲食物の販売
B 銃刀法に関する物や危険物等の販売
☆出店料
1ブースにつき2,500円(1ブースの広さは2メートル四方)
☆お申込み期間
平成15年8月10日〜9月5日(消印有効)
☆お申込み方法
官製はがきに住所・氏名(フリガナ付)・電話番号・出店希望ブース数を明記の上、下記までお送りください。

・ お申込み受付順に説明書と振込用紙をお送りいたしますので、指定された日までに出店料をお振込みください。

・ お振込み確認後、出店許可書等の必要書類をお送りいたします。

【お問合せ・お申込み】

コーヒータイム事務局
〒351-0011朝霞市本町2−1−7−406号
TEL&FAX 048−467−7749

なお、ご不明な点は、月曜日〜金曜日の午前10時〜午後3時までに当事務局までお問合せください。


コーヒータイムが特定非営利団体(NPO法人)に!!

障害者も地域で共に・コーヒータイムは、今年の2月26日、埼玉県にNPO法人設立認可の申請をいたしました。6月25日、埼玉県の認証を受け、7月3日登記を終了し、正式にコーヒータイムが非営利活動団体(NPO法人)としてスタートしました。

理事に就任していただいたのは次の方々です。

小坂順一・前島市郎・楢本博也・阿佐博・阿部基子・浅川利雄・坂本さとし
(順不同、敬称略)

また、目的は、「障害者に対し、自立生活の促進・援助を行い、社会参加に寄与すること」と定款に定めました。

NPO法人としての「コーヒータイム」は、今までの活動を継承しつつ、さらに邁進して行くつもりです。今後も皆様の変わらぬご支援、ご協力のほど宜しくお願い致します。


「彩の国障害者プラン21推進の集い」盛況の内に終了!

去る7月12日(土)埼玉県県民健康センターで、「ともに学び、ともに暮らし、ともに働く」をテーマにした「―障害者プラン21推進の集い―」が、盛況の内に無事終了することができました。

いろいろな形で協力していただきました方々、ありがとうございました。詳しくは、まとまり次第報告できると思います。


「障害と健康」

楢本ゆり子

遺伝子異常で障害児が生まれます(ダウン症が有名)。これは俗に言う血筋・家系が原因ではありません。人間(ヒト科ヒト)という種族であるかぎり、決まった割合で細胞分裂のときに遺伝子のコピーミスが起ります。そして毎年決まった割合で遺伝子異常の子供が生まれるのです。ですからヒトであれば誰にでも起る可能性があります。当事者やその親をかわいそうと思う必要はなく、人類みんなで背負っていくべき問題です。また私は以前、脳梗塞や肺疾患・心臓疾患などで障害者となった患者さんに接していました。人が障害をもった時、自分の障害を受け入れられず周りに当り散らすことがあります。自分の内面(こころ)に向き合い、「自分の生きている意味」を見出せて初めて、外見だけでない自分の存在の大切さを知ることができるのだと思います。障害をもつ人に限ったことではありませんが、自分に否定的なイメージを持っている間は前に向かって歩き出すことはできません。WHO(世界保健機構)が1946年に採択した「健康の定義」を解りやすくいうと「『健康』とは体が元気な状態で、精神的に満足のいく状態。また、周りの人や社会との関係で孤立や対立がなく、居場所と役割とサポートが得られ、しかもその役割を満足に果たせている状態」です。また「福祉」の言葉の意味は「より良い状態にすること」で、目的は幸せに暮らすことです。障害はその人の一部でしかなく、「健康」の捉え方も1人1人違うはずです。1日1日を幸せに過ごすには、自分らしさや、自分らしい「健康」と「幸せ」とは何なのか考えてみるのもいいかもしれません。


利用している中で

Y.I

レモンを利用するようになり、約二ヶ月ぐらいになります。職員さん、利用者さんとのなにげないおしゃべりの中でも発見と喜びを常に頂いております。最近、よく考えることでパソコンなど障害者にとっては少しづつながら間接的なコミニュケーション手段は発達していますが、やはり直接人と相対することはとても重要であると感じています。障害者それぞれ感じ方、考え方など様々で日々、刺激を受けることも多いです。一日限られた時間の中での利用ですが、有意義に楽しく皆さんとやっていきたいですね。


「青少年健全育成の集い」入賞作品
「レモンの木」をたずねて

朝霞市立第六小学校 4年 土橋 遥

私が、レモンの木に行った日は4年生も、もう終わりの頃でした。レモンの木とは、目の不自由な人が働いている場所です。私が、レモンの木に行くことになったきっかけは、総合の授業で障害をもつ人について、調べる事になったからです。

「今日から総合学習は、情報集めです。手話を調べる人と、点字を調べる人に分かれましょう。手話の人の発表は、手話で自己紹介をします。点字調べの方は、目の不自由な人の事も加えて、新聞を作って発表します。」と、先生は説明しました。私は、点字と目の不自由な人の方を選びました。私は先生に、今度レモンの木で働いている椎ヶ本さんと渡辺さんが学校に来ると聞きました。私は、目の不自由な人と全くお話をしたことがなかったので、胸を躍らせました。

いよいよ、学校に来てくれる日です。椎ヶ本さんは、目の不自由な人が生活に必要とする、道具や機械をどんどん紹介してくれました。その後、みんなから質問に答えました。椎ヶ本さんにとって恐ろしい場所は、工事現場だそうです。あとは、困っている時、どんな助けがほしいかなど聞いたりしました。でも、私にはなぜだかものたりない様な気がしました。そこで私は、先生にレモンの木の場所を聞いて、インタビューに行ったのです。私も駅に行く時に何度か通ったことのある、ビルの三階にレモンの木はありました。レモンの木には色々な工夫がされていました。げん関に人が入ってくると、音楽がなったり、あらゆる所に点字シールがはってありました。最初に一番聞きたかった事は、学校で聞いた、工事現場にいる時の気持ちです。学校で目の不自由な人の気持ちについての質問が少なかったから、一番に聞いてみたかったのです。椎ヶ本さんは、こう答えました。 「誰か安全な道を教えてくれないかな。と、思っています。」 これからは、困っている所をみつけたら、まず、声をかけて、事情を聞いて、体の不自由な人が目的を果たせる様にしていきたいと思いました。それから椎ヶ本さんが一番ほしい物は車だそうです。雨の日に白杖とかさを、持つと、荷物が運べないからです。目の見えない人が運転できる車なんて私には想像できないけれど、車を作る仕事をしている人に、ぜひ考えてもらいたいです。

今回の事でわかった事は、本の上で勉強するだけではなく、実際、人に会ったり、場所に行ったりすることで、分かることがたくさんあるんだなと思いました。

椎ヶ本さんは、「またいつでも、聞きたい事があったら、たずねてくるといいよ。」 と、言ってくれました。私は、また、いつかレモンの木に行く日を楽しみにしています。


選挙法改正に思う

選挙権は国民の全てが平等に有する権利である。しかし従来、ある障害のために、その権利を行使できない人たちがあった。重度障害のために投票所へ行かれなかったり、自分で投票用紙に記載できなかったりする人たちである。その解決法として、投票所へ行けない人のためには、郵便投票という方法が認められていた。ただ、その場合も自筆と言うことが条件になっていたので、投票用紙に記載することができない有権者は、選挙権を放棄せざるを得なかった。だがこれも代筆を認めさへすれば、容易に解決できる問題である。だから、代筆も認めるべきだとの声はずっと以前からあったのだが、その声は無視されつづけてきたのであった。

ところが最近この問題が急浮上し、その解決のための公職選挙法の改正案が七月十八日の参議院本会議で可決成立した。郵便投票における投票用紙記載の代筆が認められることになったのである。喜ぶべきであるが、その裏には単純には喜び得ない事実があった。選挙権を奪われた人たちが起こした裁判がなければ、おそらくこの問題はいつまでも放置されただろうと思われるからである。

昨年十一月、東京地裁では、「重度障害者が選挙権を行使できるような制度が設けられていなかったことは、違憲状態であったと言わざるを得ない」という判決があったし、また、本年二月、大阪地裁でも、「現行法の在宅投票制度は違憲であり、改善が諮られなければならない」との判決があったのだ。それで、国会が急に動き出したのであった。

誰が考えても解決の道があることがわかっているのに、それに手をつけることができず、裁判を起こされて慌てだすと言うのがわが国の政治体勢である。なんとお粗末な政治家たちだろう。こうした政治の後進性を打破しなければ、真の文化国家も、福祉国家も建設することは困難であろう。近く行なわれることが予想される衆議院選挙や、来年行なわれる参議院選挙ではお粗末な政治家たちを放逐したいものである。

(視覚障害者デイケア施設「レモンの木」施設長・阿佐 博)

《編集人》 障害者も地域でともに:コーヒータイム
【代表】坂本
事務局 〒351−0011 朝霞市本町2−1−7−406
TEL・FAX 048−467−7749



過去の通信リストへ

 

コーヒータイムのトップページへ